世界情勢Ⅰ

2040年代に発足した【竜討伐】、その失敗が引き金となり勃発した【堕落戦争】、そして北極から南下する【竜氷】が引き起こす【氷食】により、深刻な粒素汚染が発生。
粒素への耐性を持たない純人類は遅効性の病に侵され、僅かな人口のみが山岳部に建設途中の【ストラスフィア・クレイドル】へ避難。地上に残された人類の大半は竜氷による地形寝食と寒冷化に晒されながら緩やかに滅び、多くの生物は厳しい環境に適合するための急速な進化を強いられた。
次第に氷は北半球の殆どを覆いつくし、その過程で多くの生命・記録資料・文化的遺産が失われ、散逸した資料の収集が開始される4001年までの長い【暗黒時代】が続く。
氷の影響が少ない南半球へと移住した船は、現状を省み、人類居住不可能地球【アネクメネア】と制定するに至った。
いつの日か地上に人が戻り、居住不可能地域(アネクメーネ)から居住可能地域(エクメーネ)になることを望んで。